2024.10.18お知らせ
【情報解禁】黄檗山萬福寺 国宝指定のご報告
黄檗山萬福寺の三棟(法堂・大雄宝殿・天王殿)が『国宝』へ指定されました!
文化審議会(会長 島谷弘幸氏)は、令和6年10月18日(金)に開催された文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、萬福寺の法堂、大雄宝殿、天王殿を国宝に追加指定する事を文部科学大臣に答申されました。
これにより、官報告示を経て、国宝および重要文化財(建造物)の総数は2,589件、5,528棟(うち国宝は232件、298棟)となります。
萬福寺の主要伽藍はすでに国の重要文化財に指定されており、昭和40年および平成元年の2度にわたり重文指定を受け、現在その数は23棟にのぼります。これもひとえに、創建以来の先達方が諸堂の維持管理を継続してくださった賜物であり、また、その維持修復に尽力してくださった技師や関係者の皆様に深く敬意を表したいと存じます。
今回の国宝への格上げについては、文化庁および京都府文化財保護課の担当者より、重要文化財の中でも極めて優秀で、かつ、文化史的意義の深いものとして評価され、7月に萬福寺との協議が行われた結果です。
三棟の建造物についての詳細は以下の通りです。
【萬福寺 三棟】
– 大雄宝殿(だいおうほうでん)
桁行三間、梁間三間、一重もこし付、入母屋造、本瓦葺、正面月台附属
– 法堂(はっとう)
桁行五間、梁間六間、一重、入母屋造、こけら葺
– 天王殿(てんのうでん)
桁行五間、梁間三間、一重、入母屋造、本瓦葺
附・旧土居葺板 一枚
今回の国宝指定によっても現況に大きな変化はございませんが、国に認められた建物として今後も維持管理に万全を期し、後世に引き継いでいく責務を改めて痛感しております。
また、この機会に、多くの方々が萬福寺の建造物や歴史、黄檗山萬福寺そのものについてさらに興味を持ち、調査や研究が進むことを願っております。
宗内ご寺院様ならびにこれまでにご拝観いただいた皆様、そして関係者の皆様方にも、謹んでご報告申し上げます。
合掌