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2021.01.03お知らせ

新年の御挨拶

【新年の御挨拶】
令和三年 辛丑歳

黄檗第62代 甘露堂 近 藤 博 道

令和三年の年頭に当り、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年は、未知の新型コロナウイルスが世界中に感染拡大する中、私達の生活も一変し、外出自粛を余儀なくされました。

その上に異常な程の猛暑、未曾有のゲリラ豪雨なども重なり、深刻且つ極端な現象の起こる中、心配や不安を抱え、一年間を過ごされた事と拝察致します。

 

人災や天災は人間を鍛錬し、成長させて来た歴史がございます。

コロナ問題を通して、私達が失ったもの、気付いた事、挑戦して来た事など有ったと思いますが、そこで得た経験が未来の力の礎となり、更なる人間の進歩と発展の礎になるものと確信致しております。

又、私達の伝統的寺院運営も、暗雲が漂っております。

少子化、核家族化で寺離れが進行する中、コロナ禍も加わり、今後の寺院運営を懸念する声も上がって来ております。

コロナ禍終息後も、そのまま仏事不要意識が継続しそうな予感も有り心配致しております。

ご寺院皆様も、この苦境に対し苦慮されている事と存じますが、今は出来ない事に目を向けず、ただ今出来る事を前向きに確実にやり抜く事が肝要かと存じます。

今後皆様と共に、安全且つ安心な寺院運営を検証し、新しい時代に向け調和し進化して行かねばならないと存じます。

 

又本山に在っては、重要文化財保存修復工事も今春引き渡しとなっており、完工致します。

皆様のご支援、ご協力誠に有難く、深く感謝申し上げます。

又、宗祖隠元禅師三五〇年大遠諱事業も残すところ一年四ヶ月先に控えており、募財活動は基より、各事業の準備など宗門が一丸となって進めて行かなければなりません。

私も事業完遂のため、微力を傾注する所存でございます。

 

本年も何卒皆様の一層のご支援、ご協力を切にお願い申し上げ、併せて皆様のご健勝、ご多幸を祈念申し上げまして私の年頭のご挨拶と致します。

 


 

【新春の御挨拶】

宗務総長 荒 木 將 旭

皆様、新年明けましてお慶びを申し上げますと、心からご挨拶を申し上げたいのですが、歳改まり心改まるこの佳節もコロナウイルスには通じないようです。併せてコロナ禍中に被災の皆様にお見舞いを申し上げる次第です。

 

昨年の禍中、皆様方の大事な折にも宗門行政ならびに本山護持にご協力を賜り誠に有難うございました。

私にとりましても失う苦しみ、悲しみ、今あることの喜びや大切さに気付かされる年でした。

今年こそ殃禍を乗り越え、世相も人心もより良く革まり、世界のコロナ禍が収まることを念じております。

 

さて、時、所、構わず休み無いこの感染症は、私たちの生活や心のあり方も見直しを迫られました。

本山は自粛により団体での観光、企業や学校よりの拝観、研修、坐禅、普茶が激減し、小グループや家族など少人数での参加に変化しました。

当分はこの状態が続くと思われますが、来られた方には心の安らぎを感じて頂けます様に職員一同努めております。

また、報道関係のご縁を大事にして、広く多くの方に宗祖隠元禅師の遺された教えや文化をお伝えさせて頂いております。

来年2022年にお迎え致します宗祖隠元禅師350年の遠諱事業でございますが、現時点では未だ先の状況が見通せませんので、遠諱委員の皆様と状況に応じた開催をご検討頂いております。

今春には具体的なご案内が出来ると思っていますので、ご協力のお願いと共に檀信徒の皆様のご来山をお待ち申し上げます。

 

一方、文化財建造物六棟の修復に就きましては、残りの法堂と伽藍堂・鐘楼の工事を終え、覆っていた素屋根や足場が外され各堂宇の修復美の全容がご覧になれます。

年度末を以て六棟全ての工事計画が完了し、京都府より萬福寺に引き渡されます。これも関連行政機関はじめ宗内外の多くの皆様のお力添えと善意のご喜捨のお蔭と感謝申し上げます。この修復費に就きましては一部財務省の寄付金免税措置の認可を頂戴しております。先にご案内およびご約定頂きました皆様に、認可のご案内とご寄付のお願いしております。

しかし、コロナ禍の影響も有り、ご寄付の見込額が不足する事態も発生し、改めて有縁無縁の皆様にお願いに回っております。ご賢察を頂きご協力を賜れば助かります。

 

宗門をお預かりし二回目の改暦を迎えるにあたりまして、これまでも、これから先も、人と人とのご縁の繋がりを大切にし、宗門興隆にご協力を仰いで参りたいと思いますので本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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